カテゴリー別アーカイブ: 【鑑賞感想文】

【スラムドッグ$ミリオネア】

インドについて何を知ってる?私。

紀元前までさかのぼれば四大文明の一つ、
インダス文明の栄えたところ。
けど、メソポタミア文明は今のイラクだ。

イギリスの植民地だった。
紅茶―インド―イギリス―紅茶―インド―紅茶―イギリス…という、
私の発想レベル。

ヒンドゥー教は牛を食べない、カースト制度という身分制度がある。
貧富の差:大。

インドの算数(数学)は十進法じゃあなくて、
十二進法ってTVでやっていたような。

中国の次に人口が多い国。

ムンバイって大きな都市がある。
東の海岸沿いのインドで一番大きな都市。
私は“ボンベイ”と習った。
いつの間にか“ムンバイ”になっていた。

この映画は、
そのムンバイにあるスラム街で育った男の子の話。

2008年のアカデミー賞を始め、
ものすごくいっぱい賞をもらった映画だそう。

ドッグは犬だけど、
文や慣用句的な言い回しでは否定的な意味で用いることが多い。

見下げ果てた男とか、ヤツとか、駄目な人物とか。
“go to the dogs”…だめになる、堕落する、破滅する。
う~ん、犬がかわいそう。

インド、ムンバイのスラム街で育った孤児のジャマール、
人気番組「クイズ$ミリオネア」で、
あと一問で全問正解という状況にいる。

だけどみんな疑う。 

スラムで育った彼にそんな知識があるはずはないと。
嫌疑をかけられ警察に連れていかれるし、尋問は受けるし。
画面展開は時代を行き来しジャマールの人生が描かれる。

 
目を覆いたくなるシーンも幾つかありましたけど面白かった。

<物乞い>に有利なように、スラムの子供たちを虐待する大人。
そういうシーンも何箇所はありますが、
どこかスカッとするサクセスストーリーの爽快さもあります。

この爽快さが かなり魅力的!

そうして、これはイギリス映画ですが、
インド映画の特徴のあの、
みんなで歌ってダンス♪ダンス♪ダンス♪も。

インドって、ものすごく映画作っているんですよね。 
で、踊る、みんなで! 

そっかあ、インドかあと、あらためてインド。


【今日の作品】【スラムドッグ$ミリオネア】
【今日の部員】昨日:モディ★今日:脳腫瘍 ★明日:リリー

【毎日かあさん】

「西原」理恵子さん、
「西原」を、『にしはら』じゃあなくて『さいばら』って読むの、
珍しい…と、思うけど。

西原恵理子さんの作品からの映画化は、
女の子ものがたり」も観た。

「女の子ものがたり」、その可愛らしいタイトル、
そのままの映画じゃあなかったなあ。

主演は深津絵里さんでした。
それは、「毎日かあさん」が「かあさん」になる前のお話。

まだ「女の子ものがたり」だった、
家を出る19才までの西原さんの経歴読んだだけで、
う~んと 唸ってしまう。
    
・アルコール依存症の実父、その実父との死別
・ギャンブル好きの義父
・家庭内暴力の義父
・首吊り自殺した義父

どの1つをとってもそう、
子供にはかなり堪える<案件>ばっかりだ。

で、思ったの。 

西原さん、きっと<何かのスィッチ>、
何度も切りながら大きくなったんじゃあないかと。

   
でもって、「女の子」は「かあさん」になったのに、
何の因果か、イヤ、たぶん、無意識の選択で、また繰り返す。
 
世間で言う、母親と似た人生や父親と似た価値観。 
生育環境という日々。

そう、日々だからねー毎日毎日だからねー
もう、撤去してもしてもの山盛りだ!

映画の夫婦役が良かったです。

サイバラの小泉今日子さんも良かったけど、
夫役の永瀬さんがとっても良かった。

元連れ合い、元ご夫婦っていうのが、
観る方に何とも<味な>先入観。

それと、サイバラの兄役の光石研さん、
ちょこっとしか出ないけど、こういう役、
ピッタリだと思った。

『何があっても 生きていく』って大前提が、
とてもいいなあと。

それが“かあさん”だからできるのか、“人”だからできるのか、
唯一無二の人生やってきたその“当人”だからできるのか。

統合失調症、ちょっと前は精神分裂症。 
アルコール依存症、ちょっと前はアル中、アルコール中毒。
…並べるのは オカシイかもしれんけど。

ほら、名称って大きいから。
ちょっと薄めると、ちょっと飲みやすくなる。
原液成分に違いはないけど。

そ、アルコール依存症は疾患、そ、病気なんですよね。
薬物依存症で、精神疾患。

パンフの中に、原作者の西原さんから小林監督へ、
『アルコール依存症をおざなりには描かないでほしい』 
という話があったという記述がある。

アルコール依存症、
いろんな疾患の中で一番かどうか分からないけど、
一番近い人たちの人生に、そう、
家族の<人生>に影響を与える疾患の中で、
上位ランクじゃあないかと思う。

飲んでない時はとってもいい人で、
根は優しい人で、
ちょっと意思が弱いだけで、
精神がか細いだけで、
少々他力本願なだけで、

でもほら、疾患だから、病気だから…じゃあ、済まんでしょ!
周りの人間は、一緒の空間で人生やってる家族は。

家族の気持ちのど真ん中にあるもんは、
そりゃあ、悲しみだったり・怒りだったり・憎しみだったり・
恥ずかしさだったり、情けなさだったりで、なんにしても、
自分が背負わんといけん道理が見えぬ重たい荷物。

みんな願うと思うなあ、当人の近くにいるもんは。
…『酒屋が、いや酒が世の中から無くなればいいのに』と。

私が西原さんならどうするかなあと
思った、考えた、思った、考えた。 

元夫がトイメンのオットではなく永瀬さんなら…最期まで看取る!?(笑)

でもね、なんにしても、
そうそう簡単に<弱さ>を前面に出してる相手を放るのは、
うん、難しいだろうは分かる。 

ブンジくんと フミちゃん、
二人の子供はおとしゃんを嫌ってなかったもんね、映画の中では。

往々にしてそうかも知れんです。 
子供が、親の弱さにまんま接してしまうと、ね。

たまたまうんと歳が多いだけの、
柄が大きいだけの弱っちィ身内だから。

映画の中、家族の揺れ幅が、潮位が、
だんだん大きく高くなっていきます。 
時は前へ前へ。キケンです。

でも観客として、その繰り返しを観ながらの<間(ま)>が、
私にはいい時間でした。

心のどこかに<間(ま)>を感じたいのか、そういう人生年齢なのか。
<間(ま)>は 感性にとっての御馳走のようで。


【今日の作品】【毎日かあさん】
【今日の部員】昨日:モディ★今日:脳腫瘍 ★明日:リリー

【笑う大天使(ミカエル)】

馬鹿馬鹿しくてあふぉでそれがただただ楽しかった!

感動?ありまっしぇん!
教訓?はぁあ~
涙拭く木綿のハンカチーフ?いりまっしぇん!
演出の巧みさ?見えまっしぇん!
映像の美しさ?端から期待してまっしぇん!

そう、3D*飛び出すコミック本読んだ感じ。
こういう映画もアリです。

映画をずずっと引きずり下ろして横に座らせ
一緒にポテトチップ食べる感じ。

作品の完成度に期待するんじゃなくて
ネタにして好き勝手方式で楽しむ素材としての映画。

彼女によれば、
樹里ちゃん作品の一番のオススメは『亀は意外と速く泳ぐ』だとか。

映画を挟んでの友達との会話これがもう止めどない。
“奥さま”の必携品:世間話など、入り込む余地ナシ!

9割が<映画・テレビ・アーティスト・音楽・はまってる遊び>関連。

話は時空を飛びまくりアーティスティックにクリエイティブに
方向めちゃくちゃ。

おやじギャク・ダジャレ大放出で
自称:マダム二人の底のあさーい話は延々。

完璧に歳は増えたが成長しきれないままの感覚ワールド!

熟さぬまま立ち枯れる?実は<大人>なんて、
バス代、電車代、チケット代等々のための便宜的な取り決め。

この方面のあふぉ話、止めどないバカ話のキャッチボール、
ボール落とさずやれるの、この友人しか居ない。

だから、この映画。相手選んで、この映画。


【今日の作品】【笑う大天使(ミカエル)】
【今日の部員】昨日:モディ★今日:脳腫瘍 ★明日:リリー

【太陽】

昭和天皇の話と言うのは聞いていた。

イッセー尾形さんが昭和天皇を演じるのは知っていた。
でも海外の作品とは知らなかった。

ロシア・イタリア、フランス、スイス合作の映画とは驚いた。
監督はロシアのアレクサンドル・ソクーロフと言う人。
2005年作品。

面白かった映画です、とっても。
たいした情報待たずに…だったから余計。驚いたし。

徹底して天皇ヒロヒトのプライベートを描いている作品。
でも、<昭和・終戦間際・御前会議・マッカーサー…等々>の
固有名詞は一切出てこない。説明すら、無い。

でも紛れも無く、敗戦の日を挟む数ヶ月のシーン。
数ヶ月間の重大な時間の流れが一日のことのように描かれてた。

東京大空襲を思わせるシーン、
これもある日の天皇ヒロヒトの午睡に出てくる
<悪夢>として描かれて、実物の戦闘機は一切出てない。

戦闘機の代わりとして描かれていたものを見たとき
ハウルの動く城」にあった1シーンとダブった。

そういうスゴイ時間の中に居る天皇ヒロヒトのプライベート。

なんだろう…
それは、一人の人間の苦悩と孤独なんだけど、暖かく描かれてて、
何処かコミカルで救いをもたらし (何たってイッセー尾形さんやもんね)、
外国人の描く日本に在りがちな<ちぐはぐさ>は微塵も無く
(監督の、この作品へ構想、かけた年月、半端なく長かったみたいやから)。

そう、あるとしたら、監督の好意的視点というフィルター。

恐れや弱さを持った、紛れも無い一人の人間としての天皇ヒロヒト。

イッセーさんが「あ、そう」 と発する。
昭和天皇を思い出させる 「あ、そう」。

それは見てるこっちに 温度とリズムをくれた。

映像も強めにトーンされており、
なんだろ…色味 あんまりないのにきれいなのです。

そうして音、クラシック音楽が とてもいい効果。

イッセー尾形さん、桃井かおりさん、佐野史郎さん。

主役のイッセーさんの演技に驚き 見とれる。
桃井さんの演技に魅かれる。
佐野さんの演技に頷く。

私、お三方と極めて歳が近い。
とてもいい仕事をするということ、
それが進行形であるということ。

なんかね自分の生き方振り返る。

-「私の体も同じだ、君のとね」
という天皇ヒロヒトが
侍従長である佐野史郎に向かって言う台詞がある。

肉体に違いは無いのだけれど、同じ人間なんだけど、ね。

今の自分はこの毎日しかないんやろけど、
それがね、なんか、とてもヤになる時がある。

面白かった。あっ、パンフの赤もきれいです。


【今日の作品】【太陽】
【今日の部員】昨日:モディ★今日:脳腫瘍 ★明日:リリー

【嫌われ松子の一生】

たいした予備知識も持たずに見に行った映画。

映画見たあと、パンフ読む前の、
既製品の情報が入っちゃう前の感想。

この映画のパンフレット、表紙の色がとてもいい!ロゴもいい!

映画のパンフが好きだ。
パンフって、ものすごアピールしてくるもんね、
チラチラ態勢で『内緒』を残して。

映画、面白かった!すごかった!

“可笑しい”もあるけど“せつない・悲しい”がメインのストーリー。
そのせつないも、悲しいも、エネルギーいっぱいって感じ。
「せつない」や「悲しい」が、めちゃくちゃ素敵に表現されてる。
すっぽり私の<大好き鋳型>と合ってしまった。

私、映画見ながら、
一枚の絵を見てるような、本読んでるような、
一つの曲に心奪われてるような気分に。

でもそれはCG処理バンバンな全編通じて、
その映像処理や色のフィルターや、歌がいっぱい出てくるとかで、
「絵」みたいとか、「ミュージカル」みたいとか、
まんまで思ったんじゃ無いと思う。

行きつ戻りつする
ストーリー運びとか(←行きつ戻りつするのに実に分かりやすい)、
キャスティングとか、憎いほど効果的だったカーペンターズの歌の効果とか、
諸々が全部合致した割符みたいでスッキリ心地いい作品だって感じた。

上手く表現できないので繰り返すしかないんだけど、なんか、
とてつもなく上手い・面白い・巧み。

ギリギリまでリアリティを排除してるのに、これが、んもう、
リアリティ、バンバン!

中島監督の前作:『下妻物語』が評価受けてたことに納得。
「こういうの、ダメなの」って言う人にも是非オススメ。
「やっぱり、合わない…」ってなったら、スンマセンだけど。

中谷美紀さん…他の人だったらって、考えたけど、
浮かばなかった。

以前TVドラマで天童荒太さんの「永遠の仔」やった時、
上手いなあと。
この作品では、コミカルさが力強い。

瑛太さん…あはは、とうとう衣装1パターンだけでしたね。

伊勢谷友介さん…作品ごとに変幻自在。
どんなCMも恐れない(笑)。教え子って設定が、すっごく効いてた。

クドカンがちょっと雰囲気違った役。
バラエティ班が続々出てきます。みんな、いい!

黒沢あすかさんって、いい。
TVドラマでも、脇ですが、印象に残る役どころ。ヘアメイクが絶品!

思いがけずスパイスが効いていて、それが美味しくて、
得した気分の「松子さん」でした!


【今日の作品】【嫌われ松子の一生】
【今日の部員】昨日:モディ★今日:脳腫瘍 ★明日:リリー

【ゆれる】

監督の西川美和さんは当地出身の方。
今年37歳か…お若いなあ。

神様は、ポケットの中のチャンスを、どの町内の、
どの通りですれ違った時に渡してくれたんだろうね。

西川美和さんのオリジナル脚本。

オリジナルって、
ストーリーが上映の尺にピッタリでじつに座りがいい。
原作は別にあってー原作は長編でー原作は大作でー…って、
往々にして観客を悩ます。

ゆれる』は、帰省中だった二男と見に行った記憶。

時々、もう一度見ようと思う映画に出会う。
もっと何かを感じたいと思うのね、きっと。

そう思った是枝監督の『誰も知らない』は二度見た。
そう思ったのに『クラッシュ』は行かなかったなあ。
ゆれる』は、たぶん行くなと踏んで…行った。

オダギリジョーさん、期待通りに良かった。
ど真ん中の魅力ある<いい加減さとズルさ>。
なんだろ…ツヤっぽいのよね。

しかし、それにしても香川照之さんはすごかった!

口から出る台詞じゃないところでの、
所作・目つき・肩・背中・正座してる時の足の裏等々の
台詞なき台詞が絶品!

ひょっとしたら『もう少し下手でもいいよ(下手の方がいいよ)』って、
監督が言ったかも(笑)
 
そうそう、オダギリさんの衣装の選択が、
香川さんで言うところの口じゃないところから出る台詞だ。

肩幅が張ってるのを強調する小さめのジャケットとか…
それだけで長い長い台詞のようで。

西川監督、2年は費やしてこの脚本書かれたとか。 
そういう長いスパンで何か創り上げてみるって、夢ね。

共演者を魅力的に見せてた気がする。
演じてて『楽しい』のは<脇>だろな。

根拠はあやふやなれど、たぶんそうだ。

<名脇役>なんて言われたら、
仕事いっぱい来るだろうし…って、収入の話じゃないけれど。

若い役者さん、 
新井浩文さん…『GO』かあ、
青い春』かあ、『ジョゼと虎と魚たち』かあ、『69』かあー

この春、TV番組:『ぼくらの時代』に出てた。
松田龍平×瑛太×新井浩文の組み合せ。

まほろ駅前多田便利軒』の公開に合わせての、
松田龍平+瑛太(+新井浩文)。

新井浩文さんは『まほろ…』には出てない。
でも大汗かきながらトークの進行係やってた(笑)

真木よう子さん…『イン・ザ・プール』に、
パッチギ』に、おお、『サマータイムマシン・ブルース』かあ、
見たよ、全部。

こういう変幻自在の女優さんって、
起用する制作サイド、楽しみだろうな。

さあ、今回は どんな色?

木村祐一さんがさあ、ねちっこくて人相悪い検察官。
被告席に座ってそうな検察官。
イマイチ喝舌悪くて、それがいい。

本当に映画みたいに、こころがほどけるみたいな、
こころがぶつかるみたいな、そういうコトってあるのかな、
現実の生活の中に。

な~んかね。なんだろね。

こういう映画を見ると、少しじっとして反芻して、
感じていたいって思う。
家族っていうものを、血縁っていうものを、
もっと生々しく直視した方がいいんかな。

今の自分は 絵空事に生きてるんかな。

うちにも息子が二人いる。
映画と同様に、二人は全く真逆のようで、実はそうではない。


【今日の作品】【ゆれる】
【今日の部員】昨日:モディ★今日:脳腫瘍 ★明日:リリー

【スーパーサイズ・ミー】

日本でね、こういう傾向の作品、あるのかなあ… 
よその国のことを考えると、結局日本の事を考える。
日本の食生活の豊かさって、半端ない。

本編、その食べ続ける形だけ見ればアメリカ版「黄金伝説。」

黄金伝説系TV番組見る度に挑戦者たちの健康状態は?って。
もし 血液検査したら<びっくり値>でるだろうなと。

そのデータ使ってひと企画できそうだけど、
制作サイドとしてそういうワケにはいくまい。
リアル不健康なお笑いになってしまうもんね。

スーパーサイズ・ミー」は不健康ど真ん中のドキュメント。

アメリカ、
―『濡れた猫を電子レンジで乾かしたら死んだ。
  取扱説明書には猫を入れてはいけないと記してない。
  猫が死んだのは家電メーカーの責任だ!』
という訴訟を起す国民がいる国。

だから、
―『自分の肥満はマックに責任がある』
という訴えを 堂々と起すわけで。
もちろんいっぱい食べたのは自分のせいだからと 敗訴。

どっちも、たぶん珍裁判だから話題になったんだろうけど、
いったいなんだろう、と思う。

<メッセージ発する必要性>のある国民が多い国ってこと?
単なる賠償金目当て? 

何にしても<正当性>にとても拘る国民の気がしてならない。

民族、人種、ルーツとする国の格付け、所得格差、差別、区別、
こういうの、そういうの、ああいうの。

アメリカのスーパーのレジで並ぶ。
見ちゃあいけない、うん、いけないいけないと思ってても、
目の前にあるデカイお尻についつい釘付けになってた。
どうやったら こんだけデカクなるんだ!?と。

大型スーパーの入り口にある何台もの電動車椅子。
もちろん障害のある方用でもあろうが、
往々にして広い店内を歩き回るのがしんどい肥満の方が利用していた。

でも 栄養に気を使っているといいサプリメントは食べるほど飲む。
生野菜中心のサラダバーは度々利用する。

朝はシリアル、昼はハンバーガー、
夜はサンドイッチ(サンドイッチもパンはバンズだったりする)、
バケツサイズのアイスクリーム、極彩色でデコレーションされた
砂糖のザラザラを舌で感じられるデカイ丸台のケーキ、
3~4パターンしかなかった息子が通っていた小学校の
給食メニュー(ピザとタコスと…忘れた)、そうしてスーパーサイズ。

映画『セブン』のワンシーン、
肥満男性がトマトソースのパスタに…を思い出してしもうた。

そして本編、監督自ら身体をはっての人体実験、
<1ケ間・1日3食・マック以外は食べない>が実行された。

1ケ月間、すべての食事をマックのメニューで摂っていたら、
体はどうなるのか?

食べ始めて数日後にメニューへの嫌悪感、
それを過ぎるとやがて麻薬のように欲する“マック食”の中毒性。
それは快楽中枢に麻痺が起こるからだとか。

アメリカって、この映画みたいに<作品で告発・警鐘>というほどの
スタイルじゃあないにしても、日常をそのまま描くことが、メッセージになる。

そんな作品が多々生まれるし生まれやすいし、描くことが可能な国なんだろう。

それは、そういう素材とか要素を抱えている国で、
国民もその日常にある種の危機感をもっているからだろうけど、
その「国民」自体も、ひと括りにするのが大変な国。


【今日の作品】【スーパーサイズ・ミー】
【今日の部員】昨日:モディ★今日:脳腫瘍 ★明日:リリー

【クラッシュ】

配給二順目、今回はミニシアターで上映。
このミニシアター、飲食店が入っている雑居ビルの3階で、
エレベーターの中は夜の仕込みのニオイ。

でもって、安普請の階段がポコパコ軽い音を立てる。

サンドラ・ブロック以外の出演者、顔と名前が一致する人居なかった。

~人生は高速で流れ、僕たちはお互いに衝突し合う~
っていう、キャッチコピー。

好きなカテゴリー。
なんだろ?…技巧とか、伏線とか、トリックとか、
複雑な人間模様とか、奇をてらった映像とか、目を見張る美しい画像とか、
三次元的に入りくんだストーリーとか…じゃあない。

日常、普段を描いてた。

衝突(CRASH)の数々だけど、
衝撃的なシーンとは感じなかったし、派手な演出もなかった。

車のクラッシュ、人種間クラッシュ、男女間のクラッシュ、
国籍間のクラッシュ、貧富間のクラッシュ、階級間のクラッシュ、
親子間のクラッシュ…すべてが日常の中。

そう、日常の中身は目いっぱい色々詰まってるからね。
数々のあんな台詞は日常・普段だろうと思う。
特別な台詞じゃあないことは確か。

日常・普段の中にはクラッシュもあるけど、
ファンタジーも、ヒューマニティーもあるから。

是枝監督の『だれも知らない』を観た時と同じ感覚になった。
特別な悲劇な事象をピックアップして膨らませた訳でも、
ドラマチックな出来事を フォーカスしたのではなく・・・

もともと日常・普段と言うものは、
そういうファクターをいい~っぱい抱えてると思う。
昨日の延長の今日、明日へ続く今日の話。

映画になるような凄いことがありながらも、
日常・普段は、止まらない。

アメリカの「建前と本音」「二分化」って、ずっと感じてた。
なんか、永遠に収集のつかない国だろうなあとも。
政治とか経済とかの次元じゃなくて、
私がよく理解できて?よく理解できない?日常生活の次元で。

だれも知らない』と同じように、
ハウル』と同じように(イヤ、コレは違う理由・根拠だ!)、
クラッシュ』も、複数回見ようと思う気がする。


【今日の作品】【クラッシュ】
【今日の部員】昨日:モディ★今日:脳腫瘍 ★明日:リリー

【寝ずの番】

体調と相談しながら、時々映画を見に行く。いい気分転換になる。
スクリーンは平面であり、シートとスクリーンの距離は一定であるから、
ちょうど見えやす角度・傾きに、顔・頭を設定すればいい。

字幕付きはさすがにチトくたびれるが、
帰宅して<へたれ>な時間を過ごせば済むことだ。
最近は邦画を良く見る。邦画が面白い。ミニシアター系へもちょくちょく。
(ちょっと前まで『単館系』って言ってなかったっけ?)

<開場前>

当地では、水曜日がレディース1000円デーという、
市街地老舗シアター・郊外シネコンの、
メジャーな態勢(レディースデーは水曜日)の向こうを張って、
ミニシアター組合(って言うのがあるか知らないが)は、
金曜日がレディース1000円デーだ。

うん、結構な入りである。
それにしても、各々の、若しくはグループの皆さんの年代が…高い!

私:「げっ、うちら、若い方やね、びっくり。どんしたんやろ、この年代…」

友:「ほんと、私ら 断然若い!
   『バチが当たるほど面白い!』って宣伝してるからね」

私:「(私、今からどんな映画、見ようとしてるんだろう・・・)」

<上映中>

がははっ、ひゃははっ、けらけら、ふぁっふぁっ、ふふふ

<上映後>

私:「参った、参ったねえ」

友:「もう、お腹いっぱい、もう、いらん」

私:「しっかし、あんな数々の『言葉』でお腹いっぱいになんか
   なりたくないねえ」

友:「ほ~んと、もう、結構や」

私:「京都で、ああ言うなんて知らんかった」

友:「そうなん?私は知ってたよ」

関西人の友は この映画の背景を良く知ってた。
モデルとなった噺家のこと、出てきた店のこと、その他いろいろ。

私:「やっぱね、見る前から思ってたんやけど、
   監督したあの俳優のイメージがね、あの目、あの目の下の膨らみ、
   ねちっこさみたいなのがね、先入観的に余計なフィルターに
   なってしまったわあ」

友:「そやねえ、兄弟まで、娘まで出てたからなあ」

私:「でも、中井のきいっちゃんと木村佳乃、良かった。
   二人ともあの位のはじけた役がいい気がする」

友:「そうそう、うちもそう思うた。
   木村佳乃って、どうも勘違いの役多いもんね。
   すごい美人でもないのに、そういう設定の役。
   この映画くらいの壊れ加減がいいね。
   きいっちゃん、イージスとほぼ同時期にこの映画の撮影やったみたいよ。
   そやから、あの頭なわけ」

私:「そうなん、なんか戦争モノ撮った後かなあとは思ってたけどね。
   でもイージスのきいっちゃんより、こんな軽い役のほうがいい味出てるね」

私:「しっかし、あの先輩おばちゃん達の笑いのツボの多いこと!
   あそこまで反応して、大声出して笑わんでもよかろーに。
   観てるうちに段々、耳についてきた」

友:「うち、『三丁目~』 ん時も、『有頂天~』の時もやられたんよ。
   『三丁目~』の時は、いきなり話し掛けられた。
   『この俳優、演技が上手くなったネエ』って。
   ええ~っ、お宅、誰?って感じでびっくりした。
   『有頂天~』の時は、真後ろのおおおばちゃんが、
   聞こえる声で言いよるねん。映画の解説、ストーリの先。
   頭、はたいたろうか思うた」

私:「ははは。そりゃあ、参るね」

  
私:「これって、R-15指定やん。出てくる言葉とか単語でR-15指定に
   なったとしたら、私、認識変えんといけん。こういう基準もあるんやと」

友:「でも高岡早紀のきわどいシーンもあったでぇ、他にもちょっとあったしぃ」

私:「確かにそうやけど、やっぱ、言葉や単語もR指定に引っかかた気がする」

友:「うん、それは考えられるね」

私:「これって、中島らもの原作やったんや。
   なあ、他の監督が撮ったらどうやったんやろ。
   話として、設定としては面白いからね」

友:「う~ん。例えば?」

私:「クドカンは?タイガー&ドラゴンの噺家話つながりで。
   ・・・いや、ダメだ!クドカンが可愛そうに思えてきた。
   まだこの領域には入らんでいいわ」

友:「確かに!」

私:「じゃあ~ぁ、伊丹さんは?『お葬式』撮った頃の伊丹さんの感覚で。
   もう少し洒落た、粋な空気出せるような気がする」

友:「う~ん、確かにそうやけど…ほら、関西独特の雰囲気て、
   洒落とか粋とかと、ちょっと違うかも知れんなあ」

私:「そっかあ…」

話題の伊丹さんは、もう故人である。
でもそんなことは関係なく話はつづき、ヘンな満腹状態だったはずの二人なのに、
Afternoon Teaの豪華ラズベリーパフェを堪能して帰路のおばちゃんとなった次第。


【今日の作品】【寝ずの番】
【今日の部員】昨日:モディ★今日:脳腫瘍 ★明日:リリー